ライブのために走り始めて7ヶ月経った

今年6月にランニングを始めて124日走ったらしい。毎回Stravaで記録を付けており、走った日と距離は全部で下図のようになる。 一年の終わりということもあり、簡単に振り返ってみる。

【0日目 6/1】鈴木このみ 10th Anniversary LIVE TOUR ~ULTRA HYPER FLASH~ 大阪公演

ランニングを始めるきっかけになった公演。

セットリストも新曲の演出も良くライブ自体は大満足だったのだが、途中で自分が全然跳べていないことに気付いた*1。 もちろん跳ぶだけがライブではないのだが、楽しみ方の選択肢が減ってしまうのはあまりに勿体ない。 目の前のライブを最大限楽しむためには体力を付ける必要を感じた。

今まで「外を走るのは恥ずかしい」だとか考えていたが、そんな悠長なことを言っている場合ではなくなった。

【1日目 6/2】ランニング開始

仕事が終わってからランニングシューズを買いに行った。 経験者からは「靴だけは1万円以上するちゃんとしたものを買った方が良い」とアドバイスを貰っていたためその辺りの価格帯でいくつか試し履きした。 店員さんにも見てもらい、「こちらの靴だとバランスが取りやすいんですよ」と履いた状態で体を揺さぶられて「ね?体が安定してるでしょ?」と靴の性能を体験させて貰えたが、この人の力の匙加減一つじゃないのか……とあまりしっくり来なかった。 結局履いた違和感が無くて値引き幅の大きい物を買った。定価17,600円のところを13,000円*2

勧められたStravaを使って距離と時間を計測。なかなか距離の数字が増えなくて「1kmって思ったより長いんだな…」と体力の無さを実感していたが、初期設定がヤードポンド法になっているためだった。 慣れないことをしたため次の日まで足が痛かった。

【7日目 6/12】熊田茜音 1st LIVE『世界が晴れたら』

科学技術館サイエンスホールでの公演。「あまりどういう人か知らないけど曲が好みなので行くか迷ってる」とTwitterに書いたところ、知り合いを経由して非常に良い席のチケットを貰えた。

色々な偶然が重なって(?)自分の周りが熟練者ばかりだった。周りに付いていくために必死になっていたが、何とか喰らい付けたのはランニングの成果と感じていた。 と言っても、この時は一日3kmくらいしか走っていなかったので後から考えると大して変わらんだろうとは思うが。 パフォーマンスもとても良かったので今後も応援して行きたい。

【9日目 6/15】初めて5km走る

これまでは一日2-3km程度しか走っていなかったが、どうも距離を伸ばしたほうが良いらしいと気付いて5km走った。たぶん人生最長距離。

本当に疲れた。走り終わった後2日は体が使い物にならなかった。

ゆっくりでも30分走った方が良いんじゃないか、とその後しばらくは7分/kmくらいのゆっくりのペースから始めて30分走り続けることを意識した。

【26日目 7/16 - 8/21 46日目】NANA MIZUKI LIVE HOME 2022

水樹奈々の47都道府県制覇記念公演を含む2公演×5箇所でのライブツアー。兵庫茨城埼玉愛知の8公演に参加。兵庫2日目では初のアリーナ最前を引いたり、都道府県制覇公演の茨城1日目・千秋楽の愛知2日目でもスタンド最前を引いたりと座席運に恵まれたツアーだった。座席が良いと没頭感が違う。

アルバム発売直後のため正直そこまで期待はしていなかったが*3、3年ぶりのツアーということもあり非常に楽しかった。 自分は2012年からコロナ禍を除いて毎年行っているが、これまで水樹奈々のライブでは連番したことのない人と一緒に行く公演も多かった。思い思いに楽しんでいる様子が伝わってきて、ライブの楽しみ方はもっと自由であるべきだ、というようなことを感じたツアーでもあった。

ただ一つだけ悲しいことがあった。

動揺のあまり「ちょっと」を2回打っていることに今気付いた。

【64日目 9/20】初めて10km走る

始めたのが6月だったため暑い中しか走ったことがなかった。9月下旬に差し掛かり暑さが和らぎ、かなり走りやすくなった。

おかげで10kmを完走できた。少し前までは考えられなかったし体力が付いたのを実感…とはならず、気候の方が大きい気はする。

【65日目 9/25】BanG Dream! 10th☆LIVE DAY4 : RAISE A SUILEN「SOUL ROAR」

バンドリというコンテンツの大きさを実感させられた有明アリーナでの4Daysライブ。4日目のRAISE A SUILENのみ参戦。コロナ禍で制限されている中でも客が最大限盛り上がっていて良い。

このライブを境にランニングが楽になり、記録も伸びたのを感じた。 これは5km・10kmのペース(分/km)を示したグラフだが、赤線の右側で明らかに速くなっている。データからもBanG Dream!の効果が分かるかと思う*4

【70日目 10/1】 鈴木このみ 10th Anniversary Live ~LOVELY HOUR~

自分がランニングを始めたのは6/1の鈴木このみのライブで跳べなかったことがきっかけだった。本気で危機感を抱いてから4ヶ月、リベンジのような意味合いもある公演。

セットリストが良いのはもちろんのこと、日比谷野音という会場が本当に良かった。10月初めのライブを楽しむには丁度良く涼しい気候、野外の爽快感、程良いコンパクト感。楽しさが保証されている。

これも色々な偶然が重なった結果、熟練の連番者と本来の倍以上のスペースを使って楽しめた。4ヶ月前とは違い満足いくまで跳ぶことができた。

【91日目 11/9】5km25分を切る

ランニングを始めてから「キロ5分」といった言葉を聞くようになったけれども、そんなペースで何十分も走れる気が全くしない。キロ6分で十分苦しい。

…と思っていたのだが、5ヵ月ほど走っているとキロ5分ペースで5km走れるようになった。

レーニングの種類とか何も考えずに走っていてもある程度は記録が出るらしい。

【100日目 11/24】 初めて15km走る

100日続いたことを記念して長距離走ることにした。

次の日のことを一切考えなければもう少し走れた気もするが、体を壊しては本末転倒なので15kmで中断。 最初はこのペースで5kmも走れなかったはずだが、流石に100日も続けていると距離も伸びるものらしい。

【102日目 11/27】遠征先で皇居ランに挑戦

11/26-27の土日で「坂本真綾 LIVE 2022“un_mute”」に参加。これまで挙げた公演とは違って、基本は着席してじっくり聞き入る2日間*5

日曜日の開演までは暇があった。会場は有楽町の東京国際フォーラム。疲れるようなライブでもないし皇居ランすれば時間も潰せて丁度良いのでは?とランニングステーションを使って初挑戦した。

初めてだったので知らなかったが、一般公開のため信号のある一本東の道を走らされていたらしい。走りにくいとか言ってすみませんでした。

【109日目 12/9 - 12/11】 京 Premium Live 2022

年末の京都で3日間行われるイベント。演者の魅力を最大限引き出してくれるため、自分含め周囲での信頼が最も厚いフェス系イベントである。 ここ2年はコロナもあり昼・夜公演に分割されていたが、今年はぶっ続けで5時間休憩なし。

本当に疲れた。走ってなかったら間違いなく最後まで楽しみ切れなかった。 6月の鈴木このみで連番した人とこのイベントでも3日間連番したのだが、「確かにFeruさん鈴木このみの時Absolute Soulで跳べてなかった、今日は最後まで跳べてた」と言ってもらえて嬉しかった。

京都に人が集まり、パーティーパフェ・焼肉・寿司・ラーメンと贅の限りを尽くした。それなのに帰って体重を測ったら初日家を出る前より減っていた。一体どれだけ消費したんだか。

【119日目 12/25-】ランニングソックスを買って記録更新中

知り合いに靴下を勧められた。そういえば盲点だった。

順調に少しずつ記録を更新できている気がする。

まとめ

ランニングのペースを折れ線グラフにした。(色は距離) 雑にグラフにしても綺麗に下がってて面白かった。 記録を狙いに行く日と無理せず軽く走る日を交互に繰り返しているので短期的に見ると激しく上下しているが、全体を見ると徐々に下がっていることがわかる。

2023年も続けていきたいです。

*1:https://twitter.com/Feru54604/status/1534529429862371328

*2:読み方もわからない状態でDESCENTEの靴を買った。靴のメーカーではないらしく、詳しい知り合いに見せたら驚かれた。https://twitter.com/Feru54604/status/1559567522781089792

*3:アルバムの曲が駄目と言いたいわけではなく、セットリストの半分近くが予想の範疇に収まってしまうので期待感は薄れてしまう。実際アルバムの新曲も演出含めて楽しかったが。ちなみに円盤ではスタンド最前にいる自分の姿を確認できます。

*4:後から考えると、どう考えても気候の影響だと思う。

*5:ライブでは「様々な日々の積み重ねが未来へと繋がる」といったテーマ性を感じたり、最後の曲が「千里の道」であったり、今のこの行動と結び付けて考えるのは思い上がりだとは思いますが、メッセージの伝わってくる素晴らしい公演でした。

「堀江由衣 LIVE TOUR 2022 文学少女倶楽部Ⅱ〜放課後リピート〜」の記録

次があるとは思わなかった。

あの文句無しに楽しかった「堀江由衣 LIVE TOUR 2019 文学少女倶楽部」から2年。 ferumemo.hatenadiary.jp

2022年を迎える頃、僕は「LoveLive! Series Presents COUNTDOWN LoveLive! 2021→2022 ~LIVE with a smile!~」に参加していた。 終演後、良い年越しだったなあと思いつつ携帯を見たらライブツアーの発表。

余韻も吹っ飛び、ただただ衝撃的だった。 というのも、前回のライブツアーが終わって僕はこう書いた。

考えてみればライブ自体が4年ぶり,ライブツアーは7年ぶり.次があるかもわからない. 少なくとも今回16年ぶりの生バンドを次に聴ける機会はないと考えても良いだろう.

生バンドでライブツアーなんてもう二度と無いだろうと確信していた。 だから同じ形式でのライブツアーと聞いて本当に嬉しかった。 このライブに行かない選択肢は無いだろうと、何の躊躇いもなく全公演への参加を決めた。

そこから数か月、ゴールデンウィークに突入してツアー開幕。 初日名古屋ではギリギリに着く連番者を待って開演7分前ぐらいに着席。 やまびこ講座が終わりかけている。 しばらくして会場が暗くなって映像が始まる。 3年半ぶりに見る文学少女俱楽部の姿。学生服を着た演者達の紹介。バックに流れる光の海へ。

ああ、本当に前回と同じ形式で、まさに今ライブが開催されているんだ。 懐かしさもあってこの時点で既に泣けそうだった。

以下、セットリスト等を振り返りながら感想を書き残す。

1. 月とカエル

アルバム発表から初めて公開された楽曲だったか。 YouTubeで公開されているリリックビデオと相まってステレオタイプな青春という感じで、正直あまり好きな曲ではなかった。 でもライブで、本人が生で歌っているのを聞いて、またパフォーマンスが見れる現実に感謝をした。

今ではこのツアーを象徴する曲としてかなり好きです。

2. 光の海へ

文学少女俱楽部のテーマソングとでも言うべき一曲。 前回のライブツアーでも映像のBGMとして流れていただけに思い出深い。

3. ラブアテンション

ライブで一気に好きになった。 前回のツアーではライブで化けたアルバム曲枠がキミイロだったけど、今回は間違いなくこれ。

サビで跳ぶ振りも間奏のエアギターも大好き。

4. 恋する天気図

流石に崩れ落ちた。ほぼ地蔵で聞き入っていた。

ダンサーの鮮やかな衣装。楽しそうな手拍子。可愛らしい振り付け。ラスサビで一列になって階段を降りてくる。

最高の形で聞けた。

天才的MC

「周りがちょっとぶつかったくらいで気にしない。 演者だって頑張ってこのステージを作り上げている。それなのにステージより周りの客が気になるの?」

色々な現場で、周りの客の行動に対して苦言を呈する、いわゆるお気持ち表明が回ってくるのを見る。 僕自身が共感はできなくとも、苦手な人もいるだろうなと理解できる部分はまあまあある。 時代や場所が変われば暗黙の了解も変わるものだし、どう折り合いを付けるかはかなり難しい。 だからこそ、この序盤に、どういうライブを作り上げていくか、目指すものを示してくれるのは偉大だ。

「前の人よりちょっとずつ高く跳んで最後列は2mぐらい跳べば良い」と方向性を示してくれた。素晴らしい。 ちなみに垂直跳びのギネス記録は122cmらしい。

前回の感想にも以下のように書いていた。ブレずにライブをやり続けて欲しいですね。

「横の人と多少ぶつかっても怒らない、なんたって最高のライブだから! 前の人が高くても2時間あるライブのどこかではほっちゃんを見れる!(大宮では2時間しかないのかと少しがっかりしてしまったが,蓋を開けてみれば3.5時間もやってた) でも後ろの人への気遣いは持ってね!」
あらゆる人に配慮したMCだ.こういう内容を角が立たないように言葉を選んで面白おかしくしながら喋れるの,本当に凄いと感心してしまった. ライブの回数もあんまりないのに何でこんなにMCがうまいんだ?

5. Wake Up

振り付け曲。まさに小手調べという感じで、覚えやすくて楽しいのが良い。 落ちサビで左右にゆらゆら揺れる動きが結構好き。

6. 半永久的に愛してよ♡

これも嬉しすぎる。

振り付けが目に焼き付いてしまって、あの動きを思い出さずに聞くことが不可能になった。サビの手の形が歌詞に合わせて変わっていくのが好き。 5分という短い時間に展開が詰め込まれているの凄すぎる。

ただ唯一反省している曲でもある。

7. Days

何なんだこのライブ、前回これも聞きたかったな~と心残りだった曲がどんどん出てくる。 恋する天気図で満足していたところに、藍蘭島からもう一曲聞けるとは…! 太古からのPPPHが復活しているのを感じて楽しい。

ゼロ年代後半の楽曲、全て名曲で、全てに思い入れがある。

このライブで楽しそうに参加している45歳くらいの人はDaysの頃には30歳。 そう考えると、まだまだやっていけるぞ!という気分になる。

8. 笑顔の連鎖

楽しい曲が続く良い流れ。 笑顔の連鎖という曲はどこを切り取っても全部好きなんだけど、最後のサビが終わったと思ったら「曇らぬ笑顔で~」ともう一暴れ!と言わんばかりに続くのが特に好き。

9. キラリ☆宝物

5パターンの振りでまるまる一曲を踊る。初日名古屋ではこんなもん覚えられるか!と笑ったけど3公演目にもなるとほぼ完璧に覚えてしまう。

初日、振付講座を聞きながらここまで踊れそうな新曲あったかな~と考えていたら知ってるイントロ。 これってそんな曲だったの!?!!?と驚き。 名古屋大阪ではシャボン玉が噴出された。次の曲に入っても生き残りが見えると地味に嬉しくなる。

コロナ禍で色々と制限されている中、既存の曲もより一層楽しんでもらおうという姿勢が嬉しいですね。

10. try again

ここまで聞いて、あ~最新アルバムの曲と前回やらなかった曲中心の代表タイアップが織り交ざったセトリね完全に理解したわ~と思っていたら、突然この曲。 名古屋終わった後「これ何でもないアルバム曲だよね??」と何回も確認してしまった。 後に知るライブ全体のコンセプトを考えるとtry againという曲が来るのは当たり前なんだけど、とにかく驚いた。

トライアゲインという曲名は名曲の法則。

11. The♡World's♡End

半永久の後でこれも来るのか! ワールドエンドの庭というアルバムは名盤なので、あのあたりの曲はいくらでも聞きたい。 途中のエアドラムでは前ツアーのA Girl in Loveを思い出さずにはいられなかった。

東京1日目の終盤のMCではこの曲でダンサーの真似を要求されて笑った。最近振りコピに対するお気持ち表明を見ることはあってもはっきり要求されることは無かったもので。 田村ゆかりの「You & Meのmotsuパートは王国民がやれ」以来の衝撃かもしれない。 そして東京2日目では踊ってる人が何人か見えたというMC、演者って客側が思ってるよりこっちのこと見えてるんだなあと改めて。

12. ヒカリ

名曲は何年経っても色褪せない。 前回ツアーと違ってめぐる冒険verの振り付け。こっちでも完璧に揃っていて軽く感動してしまう。

13. チャイム

じわじわ好きになっていく感じの曲。意外と動く振り付けに注目していたけど、よく歌詞聞くと良いことを歌ってる。

14. 虹が架かるまでの話

順当に良い曲。順当に良い曲すぎて順当に良い曲としか書けない。

前方の2連番がペンライトを3本と4本ずつ持って虹の七色を表現していて、良い楽しみ方をするなあと眺めていた。

15. ALL MY LOVE

電撃が走るかのような出だしで一気に高まれる。 最後の東京2だけ3階席だったから会場全体がよく見えたのですが、ここまで踊ってたのかよと笑った。

16. Adieu

毎回、序盤で静かな曲の心積もりになってしまうけどいつの間にか超激しい曲になっている。

直後のMCでも解説があったけど相当難しいらしい。解説を聞くと注目ポイントも増えて良い。

堀ジャム

前回のツアーにもあったコーナー。バンドメンバー一人一人に見せ場をそれぞれ演奏してもらっていたが、今回はよりパワーアップしていた。 各楽器にスポットを当ててここまで解説してもらえることって普通無いよなあ。 最終日では3階席だったのもあって双眼鏡で全員の動きや表情も含めてよく見ていた。

どうでもいいですが、ドラムの楠瀬拓哉さんの関西弁に親近感があるなあと調べてみたら出身地がそこそこ近くて納得した。

17. 心晴れて 夜も明けて

降り注ぐキラキラ。映像とリンクした演出。

3公演目ぐらいで知るが、ループを抜けた回でこの曲が入ってるの、本当に良い使い方。

18. YAHHO!!

純粋に楽しい。ラスサビで縦一列になるところが特に好き。

19. CHILDISH♡LOVE♡WORLD

初参加の人たちの「これだけは聞いとけって曲ある?」に対して僕はこれを挙げていた。 各々が自由に楽しむ中で、それでいて一体感もある。これがライブだよなあという曲。

20. スタートライン

このライブの最後に聞くことで完成した、そんな一曲。

東京1のMCで創作ダンスっぽい振りに言及があって、こんな激しい振りしてたのか…!と最終日では注目していた。

個人的には光の演出にぐっときた。

ちなみにこの坂本真綾さんの方は現地で震えましたし見たさに円盤買いました。

(愛知・東京1)EN1. 翼

本人が色を変えながら楽しそうにペンライトを振る姿が良いですよね。 この曲に限らずだけど、公式ペンライトをここまで活用されたらそりゃ完売するわ。(結局買えなかった)

間奏でバイオリンに向けて振る光景が残っている。

(大阪・東京2)EN1. I wish

大阪で披露された時の周囲の反応が忘れられない。

2000年の1stアルバム収録曲。僕が小学校に上がるくらいの頃なのでリアルタイムで聞いているはずもなく、後から予習として聞いてまあ知ってはいる程度だった。 「良い知らせか悪い知らせかわからないけど翼の枠は日替わりです」のMC後にイントロが流れたときのざわつき、そして周りがひたすら飛び跳ねたり泣き崩れたりと、各々の感情を爆発させていた。

僕達が恋する天気図に十数年分の思い入れがあるように、この人たちには約20年分の深い深い思い入れがある。 そんなことを思いながら聞いていたら、自分にも思い入れがあるような気がして一気に好きになった。

EN2. Merry Merrily

このライブで唯一の知らない曲だった。我らが三嶋章夫のリクエストらしい。 時代を感じさせる楽しげな曲調で良い。

初日の終演後にやまとなでしこの曲であることを知った。一体今は何年なんだか。 入れ替わりでAice5を少し期待しちゃった。

EN3. Happy happy * rice shower -type yui-

「最後はやっぱりこの曲」、安心感がある。 悔いのないように全員が本気で楽しもうとしている光景が本当に好き。

総括

参加前はいくらなんでも流石に期待が大きすぎるんじゃないかとか、全然曲知らない人も連れてくるけど良かったのかなとか、少し心配だったけど全くの杞憂だった。

このライブツアー、良い曲で盛り上がって純粋に楽しいというのも勿論あるがそれだけでなく、公演自体が一つの作品として完成されている。 時間をループする幕間映像、その映像とリンクしたステージ上での演出、よく聞くとセットリストもそれに沿っている。

1公演目では映像とライブ自体の繋がりにすらほぼ気付けなかったが、回を重ねるにつれてどんどんライブに対する解像度が上がっていった。 「文学少女倶楽部のライブは8曲ってわかりました?」とアンコールでのMCで言われても、最初は正直全くピンと来なかった。それを踏まえた上でもう一度参加して納得。 曲や振り付けだって、これでもかというくらい一人一人にスポットを当てて解説をしてくれて、公演のたびに注目する箇所が増えた。

本当に全公演参加して良かった。 普段ライブツアーというものに期待するセットリストの入れ替えはほぼ無かったが、そんなこと全く気にならない。

コロナ禍だからこその演出、これまでの曲にも派手に振りをつける。声付きペンライトも設定に絡ませて大活用。 コロナ後も色々な人のライブに行ってきたが、ここまで完成度高く考え抜かれたものは初めてのように思う。

前回のツアーは2019年末、コロナの影響を受けないギリギリの時期だった。 その時は2,3人で割と細々と行っていて、勿論それはそれで楽しかったのだが、今回より多くの人たちと一緒に行けてライブ前後のやり取りも含めて良い思い出になった。 コロナがきっかけで作ったDiscordのサーバーなんかを通じてより輪が広がって、毎回4連番組んでいた。

自分たちが絶賛していたのを聞いて、詳しくはないけど興味を持ったという人が参加してくれた。仲間を増やして帰ってきた、みたいな誇らしさもあった。
……いやまあ自分の影響で来たと考えるのは少し自意識過剰気味かもしれないけど、でも前回の自分の感想を「面白かった」と読んでくれた人はいたし、そうでなくても楽しかったことを言語化して記録しておくのは楽しいから、自分のためにもこの感想を書こうと思い立った。

初日名古屋の打ち上げ後の感想。我ながら良いことを言っている。 ちなみに大阪で暇な30歳は来なかった。

ところで、東京2日目のアンコールでの最後のMCが個人的には印象に残っている。

「ロケ地でバンドメンバーがダンサーの女の子脅かして遊んでた」「男子高出身でこういう体験が無いから楽しかった」らしい。(実際はその後にホラーな話が少し続くが) 「いや良い年して何やってんだよw」「ツアー最後がそれかよw」という感じである。 それだけの話なはずなんだけど、凄く良い話に感じてしまった。

若いうちに楽しんでおけば良かったなんて思ったって、我々は映像中のほっちゃんと違いタイムリープ出来ないんだから、年を取っても楽しむべきなんだ。 良い年して青春を取り戻すかのような話はまさにそれを体現している気がした。 全くそんな意図はなかったと思うが、ライブとの繋がりを勝手に感じて勝手にしんみりしていた。このライブツアーを締めるに相応しい最高のMCだったとすら思っている。

我々も年を取っても楽しみたいと切に願う。

おまけ

気付いたら打ち上げでオタクの写真ばっかり撮ってた。

あ~、もっと違う写真とか撮れば良かったな~。


「えっ、なんで? 楽しかったじゃん」


おわり

中途半端に知ってる状態で「堀江由衣 LIVE TOUR 2019 文学少女倶楽部」に行ったら2019年一番楽しかった

堀江由衣 LIVE TOUR 2019 文学少女倶楽部 大宮公演2日目(12/15), 一宮公演(12/28), 大阪公演(12/29)に参加してきた. 文句なしに今年一番のイベントで,普段はちゃんとした文章にすることが殆どないけど記憶が割と鮮明なうちに何か残したくなったので感想を書き残します.

ライブに行くまで

記憶は曖昧だけど確かこれで堀江由衣の名前を知った.「へえオタクの中ではこういう人が人気あるんだ~」程度の認識でそれ以上の深追いはしなかった.

2007年ごろ,僕は中学一年生とかそこらだった,ニコニコ動画が本格的に始まって大量にアニメ関連の曲を聴いた. シスプリは世代じゃないが何かのメドレー動画に使われてたLove Destinityとか聴きまくったし,恋する天気図とか大好きだった. アニメもちょくちょく見てたから堀江由衣ってこういう声の人か~ぐらいの認識はあった. その後に始まったとらドラ!もその主題歌も好きだったけど,堀江由衣自体にとくに思い入れはなかった気がする.

2009年,高校に入学した僕はtwitterを始めた.手あたり次第に面白そうな人をフォローしてたら声優クラスタの割合が高くなった. ある日,NHKで放送してた「MUSIC JAPAN新世紀アニソンSP2」という番組の実況でタイムラインが埋まっていたのでテレビを付けた.堀江由衣も出てきた.

初めてライブパフォーマンスを見た.YAHHO!!とバニラソルトを歌っていたのがすごく印象に残った. へえ武道館でもライブした声優なんだ,楽しそうじゃん.という風に興味を持ってこの一時期だけ天使のたまごも聞いてた.

大学に入学した2012年から水樹奈々現場を中心にイベントに行くようになった. 強い声優オタクの先輩が定期的に主催するカラオケに誘われたのもあって色々な現場のライブ定番曲を知っていった.CHILDISH♡LOVE♡WORLDとかここで知ったんだったかな. ただ堀江由衣現場はライブが少ないのもあってKING SUPER LIVEで見た程度だった.

大学院を出て社会人も2年目の2019年,7年ぶりのライブツアーをやると聞いた. ちょうどその頃,長野県でやるアニソンフェスに同じ1993年生まれのオタク4人で行った.

行き帰りの車で「行きてえな」「恋する天気図拾いてえな」という話題になり,この中のメンバーで連番した.

大宮2,一宮,大阪のチケットをなんとか手に入れて参戦.譲ってくださった方々には本当に感謝しています.

twitterに流れるチケット譲渡情報を捕捉するbotも使った.

最新アルバムを聴いたほか以前のタイアップやライブ定番曲を中途半端に知っている,そんな状態で参加した.

セトリとか

映像1 転校生

バンドメンバーとダンサーが高校生となり映像に登場.ここでメンバー紹介する演出が個人的に新鮮だった.
堀江由衣,17歳です.」

1.春夏秋冬

初回の大宮2で聞いたとき曲名が出てこなくて、いきなり何だっけこれ…となったのは反省.正直アルバムで聴いてたときはあまり刺さらなかったんだけど,今回のライブを経験してから聴くと良すぎる.
"いつか花は枯れると 寂し気に 君は呟くの"
巡っていく季節.これほど今回のライブの開幕に相応しい曲もない.

2.ヒカリ

2曲目から来る!?イントロ流れてきたときの衝撃.イントロ開始数秒で「これから凄いものを見せてやるぜ」という主張を感じさせる曲. 事前に映像で見た振りと違うことに気付いたが,後から聞くとこれが通常で僕が見たのは剣を持っている特別verらしい. 全員が緑のペンライトにして振りコピしてる光景が忘れられない.

MC1 最高のライブにしよう


大宮2: 今世紀最高の
一宮: なんだかんだ2019年一番良かった
大阪: 控えめに言って人生最高の
ライブにしましょう!横の人と多少ぶつかっても怒らない、なんたって最高のライブだから! 前の人が高くても2時間あるライブのどこかではほっちゃんを見れる!(大宮では2時間しかないのかと少しがっかりしてしまったが,蓋を開けてみれば3.5時間もやってた) でも後ろの人への気遣いは持ってね!

あらゆる人に配慮したMCだ.こういう内容を角が立たないように言葉を選んで面白おかしくしながら喋れるの,本当に凄いと感心してしまった. ライブの回数もあんまりないのに何でこんなにMCがうまいんだ?

3.笑顔の連鎖

劇団員の小手調べ,振り付け講座からの笑顔の連鎖.「一番好きだよほっちゃん!」コールは知ってたけど指トントンする振りがあったのか. 間奏の振りも見よう見まねで対応. 一曲通してとにかく楽しかった.結構前から好きだったがライブで聞いてより好きになった曲.

4.Love Destiny

なんだこのクライマックスみたいな流れ??? キンスパではだれもやってなかった裏跳びをみんなやってていた,良かった絶滅していなかったんだ…! 振りもシンプルだから簡単に真似出来て楽しい. しかし,この曲の生バイオリンをもう二度と聴けないと思うと寂しすぎる….

5.桜

恥ずかしながら初回は知らなかった.ただ周囲のオタクの頭の抱え様からとんでもない曲だというのは容易に想像できた. 桜の散る演出に合った良い曲だった. 一宮では口上を覚えてから参戦.ほっちゃんが舞台を去ってからもひたすら合唱してたのが印象的.

映像2 夏

課題が終わらないバンドメンバーたちが手掛かりを求めて文学部に. そこにほっちゃんと居合わせ,バンドメンバーとともに文学少女倶楽部に入部することに.
「17歳の夏は一度きり」
面白すぎる. 打ち上げ花火.横から見る?

6.Sunflower

じわじわ湧き上がってくる感じが良いですね.毎回地蔵して聴いてた. いま音源聴くと間奏のギターが物足りない.

7.Stay with Me (大宮2, 大阪)

キンスパ2015で初めて知った曲.だから相当前の曲なような気がしていて最新アルバムに入ってるの感覚が狂う. 新しめの曲なのに懐かしさを感じるのは堀江由衣を初めて生で見たときの曲だからか.

7.夏の約束 (一宮)

大宮2が終わった後「ひとつ言うなら夏コーナーで夏の約束が聴きたかった」と連番者に話してたら入れ替えだった.大勝利.
"変わらず繋がっている ココロがあるから
またすぐに会えるはず
ここで待ってる
"
最後の歌詞を信じていたい.

8.never ever

ライブで聴いて評価爆上がりした.雨の演出がとても良い.演者が傘を差す曲は名曲. 今回のアルバム全体に言えるけど,最初は評判ほど刺さらなかったのにじわじわ好きになっていく.

MC2 メンバーと仲良くなれない気がする

バンドメンバーやダンサーと打ち解け切れていないと感じるほっちゃんが一人一人にテーマトークを振る.
大宮2: 自分だけが知っているほっちゃんのいいところ
一宮: 今だから言えるごめんなさい
大阪: ほっちゃんとの思い出orいいところpart2
…何で生バンド16年ぶりのはずなのにいじり方がこんなにうまいんだ?? 一宮で人狼ゲームに誘われなかった話が出くる.大阪でもそれを引きずって,その深夜にtwitterで「ほっちゃん含めて人狼やっている」後日談が投稿された.心温まる良いエピソードだ,3週間しか見てないはずなのに何ヵ月も見届けていた気分.

9.キミイロ

一曲まるまる踊る曲.完全にライブ化けした,信頼筋のオタクが全員そう言ってる. 「下ろす下ろすくるくるぱぱん」「円を描きます」「ワイパーのように」「倒す倒す倒す上げる」「くるくるまわしてパーパーパーパー」 振り付け講座の声が沁みついてる.バンドメンバーもパートの合間に楽しそうに踊っていた.この光景を忘れたくないからここだけでも映像化して欲しい(?)

10.PRESENTER

大好きな曲.これから何かが始まるんだ,という期待感に満ち溢れた曲. DOG DAYSの曲は大学入学の時期を思い出す.そういう意味では自分の大学生活の始まりにも重なる. 掛け合いもキンスパと違って死滅してなかった.名曲.

映像3 秋

朝顔は秋の季語.タイムリープとかネタ要素がたくさん. 黒板に三角関数っぽいものが登場してた気がするのですが何を計算してたのか気になる.

過去のMVが全部流れるの古参からすればたまらない演出だろうなあ. あまり詳しくない自分でさえLove Destinyだ!インモラリストだ!silky heartだ!Coloringだ!と懐かしめて感慨深かった.

11.朝顔

入りの音が好き.生バンドで聴けて良かった.
"暗い夜こそ明るい君と過ごしたいんだ"
オタクに言われて歌詞が良すぎることに気付けた.

12.True truly love

それなりに前から知っていた曲だけどここまで盛り上がるとは知らなかった.ひたすら跳ぶ. Cメロの掛け合いが最後まで曖昧だったのは内緒.

MC3 コールアンドレスポンス・グッズ紹介

みずほ銀行」「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」「りそな銀行」「ゆうちょ」,メインバンクを叫ばされることなんかある?前代未聞すぎて面白かった. 出身地アンケートでは大阪公演でも地元民は思ったより少なかった.「京阪」「南海」「阪神」とどんどん個人情報がばらされていく. グッズ紹介,Tシャツもハンコケースも売り切れで買えなかったのが悔やまれる….

13.YAHHO!! (大宮2, 大阪)

はじめて見た堀江由衣のライブ映像がこの曲.YAHHO~ヤッホー,最初に考えた人天才すぎないか? 見よう見まねで振りコピ楽しんでた.

13.スクランブル (一宮)

あまりがっつり聴いてた記憶はないんんだけど不思議と歌詞はちゃんと出てくる. アニマ神戸でも拾ったけどやっぱり本家だな~.

14.Love Countdown

今回一番嬉しかったかもしれない. silky heartカップリングのマイナーな曲としか認識していなかったため,この代表曲をやる流れで聞けるとは全く思ってなかった. 中途半端に知ってたがゆえに嬉しかった. ひたすら楽しい曲.初回参加ではYAHHO!!が終わった直後だったのもあって反応がかなり遅れた.

15.A girl in love

ライブで初めて聞いた.哀愁を漂わせながらも楽しい曲. 気が付いたらダンサーがマーチングになってて演出も面白い. これ岡崎律子さんの曲なんですね.僕がオタクやり始めた頃には既に亡くなられていたのだけど,いかに愛されているかをひしひしと感じる.

映像 冬

100年前の今日の新聞が出てくる.その日も大雪だった.ほりのこうじさんが残したものを開ける.

16.Golden time (大宮2では17)

キンスパで絶対やると思ったらやらなかったやつ.拾えて良かった. Aメロの跳びポイント忘れがちで反省. そういやこのアニメ全然見てないや.

16.happy snow (大宮2)

全然知らない曲だった.クリスマス前限定でサンタさん衣装. 季節が巡ってくるの本当に良い演出だとしみじみ.冬のライブでも四季の曲を聴けるし.

17.心晴れて 夜も開けて (一宮)

聞いたことがある気がした程度で曲名が出てこなかった.でも平気! これも岡崎律子さんの曲なんですね.偉大な御方だ. 「この曲は一宮限定です」と言ってくれるから明日の大阪も初披露の曲がある訳だと期待が膨らむ. 「恋する天気図かバニラソルトだったら大勝利だけど,前者は冬っぽくはないし,後者は同じアニメから何曲もやらないだろうなあ」なんて考えてた.

17.バニラソルト (大阪)

これなんだよなあ~.

MC4 バンドの見せ場

大宮2と大阪ではバンドメンバーの一人一人が見せ場をソロで演奏するという流れに.(ここ一宮では何やってましたっけ?) これ,任意のライブでやるべきじゃないですか. 普段は何気なく聞き流してる各パートのそれぞれがひたすら格好良い.目立たないところでもこんな凄いことやってたのかよ. A girl in loveの不協和音の話とかとても面白かった.曲の表現力みたいなものってこうして磨かれていくのか. PRESENTERのイントロの良さも改めて実感できた. 何か楽器をやりたくなるようなMCですね.

18.アシンメトリー

曲提供がangelaと聞いて確かにangelaだわと納得した.昔から堀江由衣に楽曲提供してたのは全然知らなかった. 振り付け良かった気がするんだけど忘れてしまったし映像化して欲しい….

19.silky heart

泣ける.数列前で指差し振りコピやってた人たちが本当に楽しそうだった.僕は地蔵してた. 一度のライブでバニラソルトとsilky heartの両方が聞けることなんてある?
"キレイゴトかも知れないけど 傷付きたくない ただそれだけ
なんて自分に言い聞かせた 逃げてるだけだよね
"
とらドラ!見直すか….

MC5 最後の曲です

何度も「えー」を言わせようとするほっちゃん.本当に終わりたくない….

20.CHILDISH♡LOVE♡WORLD

ライブの楽しさを教えてくれる曲. 何かでライブ映像を見て楽しそうなのは前々から知っていたから実際に聴けて良かった.

アンコール

流れるエンドロール.三嶋章夫に大きな拍手.

21.光の海へ

映像中に何度も流れてた曲をおまけパートの頭に持ってくる納得の構成. サビの至る所で全力のジャンプを決めていた前の方のオタクを見ていいねぇ~ってなってた.

MC6 呼ばれてないのに出てくるアンコール

映像の説明.イメージは映画の予告編だから結局はよくわからないとのこと. 春夏秋冬とめぐってきて次の春が来る. そんな時期に相応しい曲を次にやる. 「冷たい冬が終わって春が来る」「本編最後にやることも考えた」「自分の曲じゃない」と,曲への強い思い入れが伝わってくるMC. 何だろ?サクラサク?とか見当もついてなかった.

22.For フルーツバスケット

そうかこれがあった.全員ご着席で聴き入る. 大宮2から一宮の間でフルーツバスケットのアニメを見た.もちろん2001年版.ぐっとくる話が多くて良かった.
"生まれ変わることはできないよ だけど変わってはいけるから"
主題歌ってこういうことなんだなあ….

23.Happy happy*rice shower

これって最後の定番なんですね.曲は何となく聞いたことあるけど知らなかった. 「最低な顔」をかき消す「最高ほっちゃん」に劇団員の温かみを感じます.

最後に下手,上手,全体でジャンプして挨拶.隣の人と手をつなぐ. 良いライブをありがとうございました.

千秋楽の大阪では終演アナウンスが流れてからもアンコールが鳴り止む気配がなかった.客がここまで本気でアンコールをしている現場は初めてだったかもしれない. 搬出の都合とかあるから(一瞬その手のバイトやってたのでわかります)いつまでも残り続けるのは良いことじゃない,けれどそれだけ素晴らしいライブをしてくれた何よりの証拠だ.

全体振り返って

最新アルバムと代表曲を知ってるだけのつもりだったけど,わからない曲はほんの数曲しかなく,その数曲も含めて全部楽しめた. セトリも構成も演出もとても良かった. でもそれだけじゃなく,ほっちゃんが冒頭のMCで言った「最高のライブ」を会場全員が楽しもうとしてた.これが一番大きいように思う.

考えてみればライブ自体が4年ぶり,ライブツアーは7年ぶり.次があるかもわからない. 少なくとも今回16年ぶりの生バンドを次に聴ける機会はないと考えても良いだろう. この貴重な機会に観客全員が真剣に聞いていたし真剣に高まっていたことだと思う.

普段僕は水樹奈々現場を中心にイベント参加してるんだけど,ほぼ毎年10公演以上のライブツアーをやってくれるし,大体ライブが終わる頃には次のライブの開催を発表してくれる. どのライブも楽しんでるとは言え,中には「またこの曲か~」と半分惰性になっていることも否定できない. でも何回目であっても目の前で行われているパフォーマンスを見れるのはその一瞬しかない. もっと目の前の一瞬一瞬に真剣に向き合うべきなんじゃないか.そんなことを感じさせた.

もし次があったら絶対行きます.

ボーナスが振り込まれたとき

新入社員を名乗れるのも残り僅か.
もう一か月前のことになるが,初めて満額のボーナスが振り込まれた.

今まで見たことのない金額で現実感が全くなかった.
何もせずに途方もない額のお金が振り込まれて(もちろん実際は働いてるんだけど),プロアクションリプレイで口座残高を改造したかのような罪悪感すらあった.
会社であまり役に立ててない自分がこんな額のお金を貰っていいんだろうか,と.
意味もなく3つの口座に3等分して預金した.残高がちょっとは見たことのある額になって落ち着きができた.

学生時代,奨学金と多い時はバイトを3つ掛け持ちしていたが,イベントやら旅行やらで月末には4桁以下しか残らず,節約に節約を重ねて生き延びていた.
就活や大学の出張では少しでも金を浮かそうと新幹線代を貰って毎回夜行バスを使う必死さだった.
社会人になっても状況は変わらず月末にはほとんど金が残ってない.残業せずに帰れという雰囲気の部署だが,あの手この手でうまく誤魔化し残業代を稼ごうとしていた.
自分はとにかく金が欲しい人間なんだ,と思っていた.

ボーナスが振り込まれて一ヵ月,当たり前かもしれないが全然金を使い切れてない.
今まで給料日までにはほとんど使い果たしていたから調子が狂う.何でまだこんなにお金があるんだよ.
残高が増えるのを眺める生活なんかつまらん,けどこんな額の金を何に使ったらいいのか見当もつかない.

パソコンを買い替える?でも今の安物でも十分使えそう.ちょっとMini DisplayPortの調子がおかしいけど修理に出せばまだまだ戦える.
良いオーディオを買うか?自分は耳が腐ってるから数万のやつを買っても違いがわかる自信が全くない.価値のわからないものに金を出すのは滑稽な気がして乗り気になれない.
親に贈り物をするのはどうかという提案もされたが一切する気はない.どうせ使うのなら自分のために金を使いたい.
こんな感じで金を使えないでいる.

自分は金が欲しい人間だと思っていたが,いざ大金を手にするとこんなにも無欲でつまらない人間だったことに気付かされてしまった.
普通に生活できてたまに旅行やイベントに行ける程度の額があれば十分すぎるんだ.

理系の修士卒1年目としては平均かそれよりちょっと低いぐらいの収入だけど,一生ここから昇給しなくても何一つ不自由ない生活ができるんじゃないか.通常の給料に加えてこの額のボーナスが年2回も出るんだから.
金をモチベーションに仕事できなくなったし,これからどう仕事に向き合えばいいのかもよくわからなくなった.
みんなよく「○○万円の求人が出た!」とか喰いつけるよなあ.
もっとも,今のところ結婚する気がないからこんなことが言えるのだとは思うけど.

何か買うとすれば財布だろうか.中学一年生のとき1000円で買った財布を今も使っている.そろそろカード入れるところが破けそう.
あとベルトも中学一年生から買い替えてない.
でも財布やベルトに何万もかからないし,これを買ったところでまだまだ金は余る.

大人しく残高が増えるのを眺めていよう.